うつ病
うつ病

うつ病は、眠れない、食欲がない、疲れやすい、気分が落ち込む、何をしても楽しく感じられないといった身体的・精神的症状が続く精神疾患です。
一時的な気分の落ち込みとは異なり、これらの症状が2週間以上持続する場合は、うつ病の可能性があります。
生涯で約10人に1人が経験するといわれており、誰にでも起こり得る病気です。
決して「心の弱さ」や「怠け」ではなく、脳内の神経伝達物質のバランスの乱れや、ストレス、生活環境の変化、遺伝的な要因などが関係して発症すると考えられています。
現代社会では特に増加傾向にありますが、早期に治療を始めることで、症状の悪化を防ぎ、回復を目指すことができます。
以下のような症状が2週間以上続いている場合、うつ病の可能性があります。早めに専門医へご相談ください。
うつ病の原因は1つではなく、以下のようなさまざまな要因が複雑に関与していると考えられています。
脳内の働きの変化
セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンといった神経伝達物質のバランスの乱れが関係するといわれています。これには遺伝や強いストレスが影響することがあります。
ストレスや性格の傾向
職場や家庭でのトラブル、育児や介護、過度なプレッシャーなどが発症のきっかけになることがあります。特に、責任感が強い、完璧主義、真面目で几帳面な方は、うつ病を発症しやすいといわれています。
ライフイベント(生活上の大きな変化)
結婚、出産、引っ越し、転職、失業など、人生の大きな転機や環境の変化がストレスとなり、発症につながることもあります。
当院では、医師による診察・問診を中心に、必要に応じて血液検査・心理検査などを行い、専門的な視点で診断を行います。
うつ病の治療は大きく分けて「薬物療法」「心理療法」「休養と生活改善」の3つを柱として進めていきます。
うつ病は治療を受けることで、多くの方が回復できる病気です。治療を始めることに不安を感じる方もいますが、薬を極力使いたくないなど、患者さまのお話をじっくり聞きながら、一人ひとりにあった治療法を一緒に考えていきます。
抗うつ薬(SSRI、SNRIなど)を用いて、脳内の神経伝達物質のバランスを整えます。
効果が現れるまでには2~4週間程度かかることがあります。
副作用(眠気、吐き気、口の渇きなど)が出る場合もありますが、多くは1~2週間程度で自然に改善します。抗うつ薬には依存性はありません。自己判断で中断すると症状悪化や再発のリスクが高まるといわれているため、医師と相談しながら調整することが大切です。
認知行動療法(CBT)や対人関係療法は、うつ病の治療において代表的な治療法です。
うつ病では物事を悲観的に捉えやすいため、考え方や行動パターンを見直し、前向きな思考を身につけることで症状の改善を目指します。
また、心理士や医師と一緒に取り組むことで、ストレスへの対処法や問題解決の方法を学び、回復への道を歩んでいけます。
無理をせず、十分な休息をとることが大切です。必要に応じて休職や休学も選択肢になります。
睡眠・食事・運動など生活リズムを整えることは、再発予防にもつながります。また、アルコールやカフェインの過剰摂取を控える、気分の変化を記録するなども有効です。
当院では必要に応じて、休職の診断書作成や職場との連携サポートも行っています。
当院では、うつ病に悩む患者さま一人ひとりに対し、温かく寄り添う医療の提供を心がけています。
「気分が沈んでいるけれど、受診するのは不安」「誰に相談してよいかわからない」と感じている方こそ、どうか一度ご相談ください。
TOP