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【体内の免疫の活性化を持続する(ブレーキがかかるのを防ぐ)方法】 免疫チェックポイント阻害薬は抗体薬であり、この薬を使う治療は 「免疫療法」でもあります。点滴で治療します。 体の中には、異物の侵入を防いだり、侵入してきた異物を排除したりして、 体を守る抵抗力を備えた「免疫細胞」があります。 がん細胞の中には、免疫細胞と結合することによって、 免疫細胞にブレーキをかけ、その攻撃から逃れる仕組みをもっているものがあります。 このような、がん細胞と免疫細胞の結合を“免疫チェックポイント”といいます。 免疫チェックポイント阻害薬は、 がん細胞と免疫細胞が結合できないように邪魔をすることで、 免疫細胞にかけられたブレーキを外して、 自分の免疫細胞ががん細胞を攻撃できるようにする薬です。 【免疫チェックポイント阻害薬のメリットとデメリット】 一度効果が得られると非常に長く持続する場合があり注目されている がん細胞を直接攻撃する従来の抗がん剤とは異なり、 がんを攻撃するT細胞を活性化させて、 間接的にT細胞によりがん細胞を排除するという、 今までとは異なる仕組みで作用します。 そのため、抗がん剤が効かなくなった進行がんでも治療効果が得られる場合があり、 また免疫を活性化させるので、 治療効果が持続する傾向があることがメリットとしてあります。 がん細胞を直接攻撃する従来の抗がん剤とは異なり、 がんを攻撃するT細胞を活性化させて、 間接的にT細胞によりがん細胞を排除するという、 今までとは異なる仕組みで作用します。 そのため、抗がん剤が効かなくなった進行がんでも治療効果が得られる場合があり、 また免疫を活性化させるので、 治療効果が持続する傾向があることがメリットとしてあります。 https://youtu.be/-Aeq3vEEQZk
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【先進医療とは】 「先進医療制度」における「先進医療」とは、 効果・安全性などの評価が定まっていない新しい試験的な医療技術のうち、 保険適用の対象にするかどうかの判断を下すための 有効性・安全性の評価を行う医療技術として厚生労働省が指定したものです。 厚生労働省から先進医療として指定された医療行為は、 例外的に公的医療保険が適用される医療と共に実施することが認められます。 効果・安全性が不明なことから、 一部の医療機関でのみ実施が認められています。 他の試験的な診療行為と同様、保険診療として実施するには いまだ十分な有効性・安全性の情報が得られておらず、 標準治療と比べて医療として行うには科学的根拠が不十分な治療です。 【先進医療の費用に関して】 先進医療を受けた時の費用は、 次のように取り扱われ、 患者は一般の保険診療の場合と比べて、 「先進医療に係る費用」を多く負担することになります。 1.「先進医療に係る費用」は、患者が全額自己負担することになります。 「先進医療に係る費用」は、医療の種類や病院によって異なります。 2.「先進医療に係る費用」以外の、通常の治療と共通する部分(診察・検査・投薬・入院料等)の費用は、 一般の保険診療と同様に扱われます。 つまり、一般保険診療と共通する部分は保険給付されるため、 各健康保険制度における一部負担金を支払うこととなります。 つまり、先進医療とは、 保険診療と一部認められた自由診療が同じ病院で受けられるということです。 先進医療であるからといって、 保険診療が認められているわけではないのが、 日本の現状です。 https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/sensiniryo/kikan02.html 【自由診療とは】 自由診療とは保険が適用されない診療のことをいいます。 厚生労働省が承認していない治療や薬を使用すると自由診療となり、 治療費が全額自己負担となります。 特にがん治療の場合、未承認の抗がん剤などが自由診療になります。 抗がん剤は日々新しく開発されていますが、 日本では抗がん剤が承認されるまでに特に時間がかかるといわれています。 海外で承認されていて実績があっても、 日本では一向に承認されないということもあります。 がん細胞は日々進化しますので、 抗がん剤が承認されるのを待っている時間はありません。 そこで未承認の抗がん剤を使用すると、 その抗がん剤の料金だけではなく、 治療費すべてが全額自己負担になります。 日本で行われているがんの先進医療と自由診療の内容 【全身治療】 がん遺伝子治療 免疫細胞療法 高濃度ビタミン療法 漢方療法 温熱療法(全身に対する温熱療法は何種類かあり、一部保険適応のものもあり) オゾン療法 など 【局所治療】 光免疫療法 四次元ピンポイント放射線治療 重粒子線治療 陽子線治療 (粒子線は保険が認められたがん種もあるが、認められていない場合は全額自己負担となっている) 当クリニックは自由診療での治療である「がん遺伝子治療」を行っています。 ホームページ内では主に実施されている、治療法をご紹介しておりますので、 ご参考ください。 http://tenjin-cc.net/genetherapy/
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【がん免疫療法の特徴】 ~身体の免疫力を高め、体内のがん細胞を攻撃する~ 人の体に元から備わっている免疫機能を活性化させて、がん細胞を攻撃することを目指した治療法です。 免疫療法にはさまざまな免疫の特徴を生かした、いくつもの治療法があります。 医療機関が独自の名前を付けている場合もありますが、大きく分けるとAT(活性化リンパ球)療法、NK(ナチュラルキラー)細胞療法、DC(樹状細胞)療法が代表的な治療法となります。 がんペプチド療法やサイトカイン誘導治療といった名称を付けている場合も、仕組み的にはこれらの治療法の一種です。 体内のがん細胞を非自己と正しく判断して攻撃を促すことが出来れば、素晴らしい結果が得られる治療法だと言えます。 【免疫療法のメリットとデメリット】 ~自己の正常細胞には攻撃しないので、副作用が少なく身体への負担が少ない~ 免疫療法の大きなメリットは、自己の自然治癒能力を強化するという治療法なので正常な細胞に対しては悪影響を与えず、身体への負担が少ないところです。 人間の体には、ウイルスや細菌などの病原体を異物とみなして攻撃し排除する免疫システムが備わっています。 その免疫力を最適、最大化して体内からがん細胞を排除していきます。 抗がん剤のようにすべての細胞に対して攻撃をしてしまうことは無いので、大きな副作用もなく、免疫力が高まることによってがん以外の病気にもかかりづらくなったり、身体の調子が良くなった気がするというような声も聞かれます。 また治療を行なう上で入院をする必要もなく、点滴や注射による治療だけなので長時間の拘束もありません。 仕事や家事を続けながら治療ができるというのもメリットの一つです。 【がん細胞を非自己と判断できなければ効果が無い】 体内の免疫システムは、身体の外から侵入する異物や、体内で日々発生する異常な細胞を異物と判断して排除することで、人はがんを含めてさまざまな病気にならずにすみます。 ところが、がん細胞の多くは免疫システムに非自己と判断されないようにする能力をもっています。非自己と判断できなければ免疫システムががん細胞を攻撃することはありません。 がんが発生し、進行してしまうのは、がん細胞を免疫が自己と判断してしまい攻撃されることなく生き延び、増殖してしまった結果です。 その為、いくら免疫力を強化したとしても、免疫システムががん細胞を自己と判断している限りは効果がありません。 免疫療法の効果を上げるためには、がん細胞を自己と認識している免疫システムを、いかにして非自己と判断するように変換するかが最も大切なポイントです。 【遺伝子治療と組み合わせることでがん細胞を非自己と認識する可能性が上がる】 免疫療法の最大の弱点は、がんの抗原を免疫細胞が認知できず、非自己と判断できないところです。 そこに遺伝子治療を併用することで、大きな相乗効果が生まれる可能性が分かりました。 遺伝子治療は、がんを抑制する遺伝子を体内に導入することで、がんの増殖をストップさせたり、アポトーシス(自滅)に誘導することができます。 この時に免疫療法を併用することで、がん細胞がアポトーシス(自滅)した時に吐き出される抗原を免疫システムが認知して、免疫細胞にがん細胞の目印を教えます。そうなると免疫細胞はものすごい力を発揮して、非自己と判断したがん細胞に攻撃を仕掛けるようになるのです。 もし免疫療法をやっているのだけれども思うような効果が出ないという方は、がん細胞を非自己と認識させて免疫療法の効果を高めるために遺伝子治療を加えること検討すると良いかも知れません。 免疫療法というのは現在のところ非常に高額な治療法です。受ける際には決心も必要だった方も多いでしょう。せっかく高まった免疫力を十分に使い切るためにも遺伝子治療との併用はとても役に立つことでしょう。
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【重粒子線治療の特徴】 ~がん病巣に狙いを絞って放射線を照射する副作用の少ない治療法~ 従来の放射線治療で使用されるエックス線やガンマ線は、がん腫瘍に対して照射しても、 身体の表面が一番ダメージを受け、深層に進むにつれて効果が低くなっていきます。 そのため、身体の深部にあるがん病巣に対して十分なダメージを与えることが出来ずに、 表皮に近い正常細胞が大きな被害を受けてしまいます。 一方、重粒子線治療はブラッドピークと呼ばれる特性(体の表面では放射線量が少なく、 がん病巣でピークになる特性)を利用して、ピンポイントでがん腫瘍にダメージを与えることが可能です。 このブラッドピークは陽子線治療も同様に有していますが、重粒子線の方が陽子線よりも線量集中性が優れており、がん腫瘍に対する殺傷効果が2~3倍大きいとされています。 【重粒子線治療のメリットとデメリット】 ~体の深いところにあるがん病巣でも集中的に照射が行える~ 従来の放射線治療は、体の表面近くでその効果が最大となり、エネルギーを出しながら体を通り抜けます。 当然のことですが、がんは体の中にあるので、放射線治療ではがん腫瘍だけでなく、 放射線の通り道にある正常細胞にもダメージを与えていきます。 そのため、放射線治療を行う場合は、正常細胞に与えるダメージの限界量を考えながら照射することになり、体の深部にあるがん腫瘍に対して十分な量の照射を行うことが出来ない場合があります。 一方で重粒子線は、体の中をある程度進んだ後に急激に高いエネルギーを周囲に与えて消滅する、というブラッドピークと呼ばれる特性を持ち合わせています。 この性質を利用することで、周囲の正常細胞を傷つけることなく、体の深いところにあるがん病巣に対しても十分な量の放射線を照射することが出来るのです。 副作用が少なく通院治療が可能、治療期間も短い 重粒子線治療はがん病巣を集中的に叩くため、周りの正常細胞へのダメージが少なく、 副作用も最小限に抑えることが可能になりました。 手術のように体を切り開くこともないので通院で治療を行うことが可能で、高齢者や体力の少ない方でも治療を受けられます。 さらに放射線と比べてがん細胞を殺傷する能力が2~3倍ほど高く、照射する回数も少なく済むため治療期間も短くなります。 重粒子線のデメリットは、治療対象となるがんに条件があり、一つの部位に留まっている固形がんで、過去に放射線治療を受けておらず、胃や大腸など不規則に動く臓器ではない箇所に限定される、ということです。 主な重粒子線の対象部位は、脳腫瘍、頭頚部がん、食道がん、肺がん、肝臓がん、 膵臓がん、子宮がん、直腸がん、前立腺がん、骨肉腫、軟部組織腫瘍になります。 その中でも高度先進医療の対象となっているのが、頭頚部、肺がん、肝臓がん、骨肉腫、軟部肉腫、前立腺がんで、それ以外のがんは臨床試験中です。 公的保険は適用外のため治療費は300万円前後 重粒子線治療は高度先進医療として国から定められており、診察・検査・投薬・入院料などは健康保険の給付対象となりますが、先進医療に掛かる費用(技術料)は公的保険制度の対象とならないため全額自己負担となります。 重粒子線治療の場合、先進医療に掛かる技術料は平均して300万円前後です。 高額療養費制度の支給対象にならないため、負担額の上限もありません。 しかし、個人で先進医療特約がついているがん保険に加入している場合、治療費を保険会社に負担してもらうことが出来ます。 また施設によって臨床試験や治験を行なっているところがあり、 がん腫瘍の位置や条件が当てはまれば治療費を軽減して受けられる可能性もあります。 あくまでも治験、臨床試験となるので、思わぬ副作用が出る可能性もありますし、 治療を受けられても思ったほど効果が得られないといったことも十分あり得ます。 国内で重粒子線治療を受けられる施設は数えるほどしかなく、そこまでの交通費なども実費となりますので治療費が無料になったとしてもそれ以外の診察費や薬代、交通費や食費などは自己負担となります。