【がん 治療はいくらかかる?】 現在、日本では2人に1人が「がん」になると言われています。 お金より大切な〔いのち〕と言いますが、実際にいくらかかるのでしょうか?? 【「がん」になった時にかかるお金】 ・目安としてのがん種別 統計 がんの種類 入院・入院外費用 医療費総額 自己負担額 胃がん ¥643,765 ¥193,129 大腸がん ¥636,557 ¥190,967 直腸がん ¥787,923 ¥236,377 肝がん ¥627,624 ¥188,287 肺がん、気管がん ¥703,280 ¥210,984 乳がん ¥605,588 ¥181,676 子宮がん ¥624,498 ¥187,349 悪性リンパ腫 ¥975,624 ¥292,687 白血病 ¥1,556,488 ¥466,946 その他の悪性新生物 ¥672,852 ¥201,855 ※参考文献 厚生労働省 医療給付実態調査(平成27年) 統計表 第3表 疾病分類別、診療種類別、制度別数、日数(回数)、点数(金額) 「がん」の種類にもよりますが医療費の総額は概ね60万~70万円程度となっています。 社会保険や国民健康保険に加入していれば3割負担となるので、負担額は20万程度です。 【保険適用外の費用】 治療費以外にも、通院時の交通費やお食事代、入院時の個室代など保険以外でかかる出費も考慮しなければなりません。 また、がんの治療で抗がん剤を使う場合、脱毛はほとんどの方に現れる副作用です。 多くの方がウィッグを使いますが、ファッションウィッグであれば数万円程度で準備できますが、 天然毛を使った自然なウィッグだと50万円ほどするものもあります。 【がん保険】 民間のがん保険は大きく分けると2種類に分かれます。 1つは「➀がんと診断されたら給付される保険」もう1つは「②がんの特定の治療をしたら給付される保険」です。 医療環境やニーズの変化により、①②を組み合わせたもの等、保険商品が多様化しておりますが、 当院のような自由診療を利用する際は②だと民間の保険の適用外のこともありますので、 一度加入内容を確認されてはいかがでしょうか?
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【原発不明がん】 原発不明がんとは、転移したがんがあるとわかっていても、最初にどこから発生したかわからないがんのことです。 【症状】 がんが体のどこに広がっているかによって異なり、できた臓器に関連した症状があらわれる場合もありますが、症状があらわれない場合もあります。症状の例には、以下のようなものがありますが、これらの症状があってもがんではない場合もあります。気になる症状が長く続く場合には、かかりつけの医師などに相談してみましょう。 1)リンパ節のはれ 首の周り、わきの下、太もものつけ根などのリンパ節は体の表面にあるので触れやすく、リンパ節に転移した場合には痛くないしこりとして見つかることがあります。 2)胸水、腹水 胸水がたまると息苦しさが出ることがあります。また、腹水がたまると腹部膨満感(おなかが張る感じ)が出てくることがあります。 3)肺腫瘍、肝腫瘍 肺腫瘍によって咳や胸痛、嗄声させい(声のかすれ)などが出ることがあります。肝腫瘍の大きさや場所によっては、おなかの上部の不快感や膨満感が出たり、腫瘤しゅりゅうに触れたりすることがあります。また、症状がない場合でも、健康診断などで実施される胸部X線検査や超音波(エコー)検査で、肺や肝臓に腫瘍が発見されることがあります。 4)骨の症状(痛み、しびれ、麻痺まひなど) 骨の痛みや、骨に移ったがんが神経を圧迫することによるしびれや麻痺が起こることがあります。骨のX線検査で異常が見つかる場合や骨折で見つかる場合もあります。 【患者数(がん統計)】 原発不明がんは、全悪性固形腫瘍の3~5%を占めるとされます。ただし、日本では原発不明がんについて全国規模の統計はなく、正確な罹患率は不明です。 【参考文献】 日本臨床腫瘍学会編.原発不明がん診療ガイドライン 改訂第2版.2018年,南江堂.
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[がんのステージ] 「がん」の進行を表す言葉として、「ステージ」がよく知られています。 ステージ1~ステージ4までに分類されますが、「4」が一番悪いんでしょ?末期でしょ?くらいの認識で、その具体的な意味や分け方までご存じの方は少ないでしょう。 「著名人の○○さんが△△がんのステージ□□!」と報道されることがよくあります。中には、同じステージの患者さんが動揺したり、誤解したりする方がいらっしゃいます。 がんの種類によって、がんのステージの分け方は、全く異なります ◇「がんのステージ」とは? 日本の最新の基準では、胃がんは8段階、大腸がんは11段階、膵がんは7段階といったように、がんの種類によって段階の数は異なり、その分類法も全く異なります(*)。 がんの大きさ、深さ、広さ、どの臓器にどのくらい転移しているか、といった様々な要素を組み合わせて分類します。 これらのステージは、「がん」ごとに「取扱い規約」よって定義されます。この規約は定期的に更新され、少しずつ分類方法が変わります。 より正確に分類ができるように進歩しています。 よって、 「ステージ3の肺がんとステージ2の胃がんはどちらが進行しているか?」 という質問に答えはありません。 がんの種類によって分類の仕方が違うのですから、単純比較できないのです。 当然ながら、ステージ3の肺がんとステージ3の胃がんが「同じくらい悪い」というわけでも全くありません。 ◇同じがんの同じステージでも病状は違う たとえ同じがんの同じステージであっても、病状は全く異なることがあります。 例えば、肝臓にわずか1センチの転移が1カ所だけある大腸がんはステージ4ですが、全身の臓器に数え切れないほどがんが転移している状態でもステージ4です。前者であれば手術で切除することも検討できますが、後者であれば治療の主体は抗がん剤治療になるでしょう。 同じステージ4にもこれだけ幅があり、治療方針も全く違うのです。 つまり、報道された著名人と同じがん、同じステージであっても症状や治療法はそれぞれ異なります。 ◇ステージ4は末期ではない さらに、「ステージ4」=「末期がん」だと思い込んで落ち込んでしまう人もいます。 しかし、たとえステージ4でも治療を行うことで長く生きられるケースはあります。 前述しているように同じステージ4でも、がんの種類・治療の効き具合により経過は異なります。 よって、治療が進歩した今、ステージ4がすなわち「末期」だとは決して言えないのです。 「ステージ」はおおまな判断基準にはなりますが、病状を正確に理解するには、より詳しい医学的な情報が必要なのです。 (*)参考資料 胃癌取扱い規約第15版 大腸癌取扱い規約第9版 膵癌取扱い規約第7版増補版
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年末年始は下記の日程で休診とさせていただきます。 ◾️年末年始の休診 2020年12月30日(水)から2021年1月4日(月)まで お問合せはホームページよりお願いいたします。 1月5日以降にお返事させていただきます。 何卒よろしくお願いいたします。 お問合せはこちら↓↓から http://tenjin-cc.net/contact/
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「再発」とは 「再発」とは手術で取りきれていなかった目に見えない小さながんが残っていて再び現れたり、 抗がん剤治療や放射線治療でいったん縮小したがんが再び大きくなることをいいます。 治療した場所の近くで再発を指摘されるだけでなく、 別の場所で「転移」としてがんが見つかることも含めて再発といいます。 再発する確率は、男女ともに罹患(りかん)率、死亡率の高い大腸がんにおいて、患者さんのうち約19%の方に再発が認められ、ステージが上がると再発率も高くなるデータが出ています。 ※大腸癌研究会ホームページ 「大腸癌治癒切除後のStage別再発率と術後経過年数別累積再発出現率」より http://www.jsccr.jp/guideline/2019/document.html 「転移」とは 「転移」とは、がん細胞が最初に発生した場所から、血管やリンパ管に入り込み、血液やリンパ液の流れに乗って別の臓器や器官へ移動し、そこで増えることをいいます。 多いのは、リンパ液の流れが集まるリンパ節への転移(リンパ行性(こうせい)転移)、 肺や肝臓、脳、骨など血液の流れが豊富な場所への転移(血行性転移)です。 「播種(はしゅ)」とは、がんのできた臓器からがん細胞がはがれ落ち、近接する体内の空間(胸腔(きょうくう)や腹腔(ふくくう))に散らばるように広がることをいいます。 「浸潤」とは転移と別に考えられることも多いですが、原発巣から隣接する他の臓器に広がっていくので、転移の一つと言えると思います。 転移は、肺、肝臓、脳、骨などさまざまな部位に起こり得ます。原発から転移したがん病変を、転移した部位によって、肺転移、肝転移、脳転移、骨転移、腹膜転移(腹膜播種)などと呼びます。これらは、病気がその部分に広がっていることを示しています。 「原発巣(げんぱつそう)」 最初にできたがんの部位は「原発巣(げんぱつそう)」と呼ばれます。 例えば、大腸に初めにがんができ、肺に転移した状態は肺がんとは呼ばれず、 「大腸がんの肺転移(原発は大腸がんで、肺転移を起こした状態)」です。 この場合、肺にできたがんは、大腸がんの細胞と同じ性質を持っています。 つまり、「転移」した部分のがんは、もともとのがんと同じ性質を持つことになります。 そのため、例えば大腸が「原発」のがんであれば、 肺に転移した腫瘍(しゅよう)も、大腸がんに効果がある抗がん剤でないと反応しません。 「原発」「転移」は治療方針の決める大事な情報 初めてがんと診断された場合でも、病気が進んだ状態で発見されると、診断がついた時点でこれらの状態のいくつかを併せ持っていることもあります。 「原発」がどこか、その腫瘍が「転移」か「原発」か、再発した部位はどこかなどが、がん治療の方針を決める重要な情報になります。 いずれの転移であるかを知ることによって、抗がん剤などの副作用の強い薬などに挑むときの是非などについての判断材料になるので、大切な知識です。 血行性転移の場合、抗がん剤にのぞみをかけるのは間違った選択ではないかもしれません。 しかし、リンパ行性転移や播種性転移の場合、抗がん剤ではなく、免疫療法や遺伝子医療などの先端治療を候補に入れる方が良いことも多いです。 浸潤においても、手術後の再発が気になってきます。 再発が分かってからがんの治療を行うと選択肢が限られてくる可能性は高いです。 あらかじめ、先端治療なども候補に入れるべきかもしれません。 いずれにしても、同じ転移でも種類が違うと治療の選択肢も変わってくるので、 これらの転移の違いを良く調べて治療に臨むようにした方がよいことは間違いがありません。